ギター、ギター工房、スタジオ、楽曲、動画等の制作を手掛ける山形DIYモンスター・味クラフトが主宰し、私ugoggがVoを務める山形拠点のメタルバンドNEKRAM0NSEEが1stフル「20XX」をリリースしました。
リリース情報
作品概要
レーベル：自主制作
リリース日：2025.09.09
収録曲数：全8曲
収録時間：35:14
トラックリスト
1.Junkking's Slaughterdome
2.深淵で待つ
3.阿修羅
4.欲望の樹
5.幻想の獣(feat.TERROR BLIND)
6.I'm So Late
7.碑(feat.Finnip)
8.20XX
クレジット
Compose,Gt：味クラフト
Vocal：ugogg
Bass：けーや
Programming.Mix,Master：蟹乃わう
GuestVocal：TERROR BLIND, Finnip
Ilust:松本RK
Special Thanks:SAW(ソウ)@MACHINE STUDIO
聴き方・買い方
bandcampではデジタル、boothではデジタルとCDを販売。Youtubeでは全曲ストリーミング再生が可能です。
その他プラットフォームはTuneCoreをご確認ください。
内容・音楽性
全8曲35分。音楽性は端的に言えばLamb of GodやDevildriverあたりのファンに是非聴いてもらいたいグルーヴメタルですが、実際は様々なジャンルからの影響が混在するキメラメタルサウンドです。
主宰でありコンポーザーである味のバックボーンが基軸ではありますが、上記の他にもメロデスやメタルコアを始めとしたモダンエクストリームメタル、NWOAHM、邦ロックなどなど様々な影響が読み取れるかと。楽曲のそこかしこで、メンバーの趣味嗜好による、ジャンルのクリシェから逸脱したプレイが聞こえる作品です。
渋いところでは、ある楽曲ではSix Feet Under(Ex.Cannibal CorpseのChrisがVoのデスメタルバンド)へのオマージュがあったりするのですが気づけますか？
上記情報で好意的な印象を持つ方もいれば「グルーヴメタルなんて90～00年代の遺産」「エクストリームメタルの影響も強いのでは聴きづらそうだ」などのマイナス印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、多分皆さんが思うより50倍くらいキャッチーな作品です。まずはご一聴を。
そして語りたいのがゲストVoの素晴らしさ！！！
Tr.5「幻想の獣」ではワンマンスラッシュメタルプロジェクトとして活動（異様なテンションと多彩な楽曲が何故か両立している最新作はチェックされましたか？）するTERROR BLIND氏が客演。超ヒステリックな叫び声が楽曲の切れ味をめちゃくちゃ上げています。私と氏の地獄的圧迫感の高速掛け合いは大きな聞き所。
サバイバーズギルトをテーマにしたTr.7「碑」では歌い手/ボーカリストとして活動（LEVEREVE氏の楽曲に客演したこれ大好きです）するFinnip氏が客演。この曲の歌詞はとにかくやるせない心情が綴られる悲劇的なものですが、憂いを帯びた歌声は諦念と悲哀と祈りが絡み合ったような複雑なニュアンスが内包され、仮歌だった該当パートに氏の歌が入った瞬間に楽曲が100倍重苦しいものになったことを覚えています。
アートワーク
肉々しくサイバーパンクな世界観を描くイラストレーター松本RK氏による最高のアートワークはぜひCDで手元に持っていただきたい。精緻な書き込みと虚無的な黒背景のコントラストは、じっくり見つめていると得体のしれない恐怖を喚起し全身が総毛立つこと必至。
山形の地域的特色の一つとして、現存する即身仏のうち半分がある土地（正確には県の庄内地方）であるということがあります。つまりこれ以上ないほどに「山形エクストリームメタル」のアートワークなのです。
念押し
買え！！！！！！！！
