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【音楽レビュー】呪術的パーカッション:Anthony Laguerre - Myotis(2019年)

フランスの音楽家による2019年リリースのアルバム。 Vand'Oeuvreからのリリース。

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公式HPによれば音楽以外も映像とかインスタレーションとか色々やっているようですが、本作品は打楽器音を基軸に据えた、一貫性のあるインプロ/前衛音楽です。

特に出色なのが呪術的で単調なパーカッションの隙間をハーモニカが埋めていくtr.1。わたしはこれを聴いた瞬間即購入決定でした。
tr.3は金属打撃音のカットアップ(またはまるでカットアップな巧みなプレイ)も面白いです。不失者の楽曲『あっという間に 消え去った 最初の響き』(アルバム『Origin's Hesitation』収録)から感じる、計算された乱雑さを思い出します。

最後のtr.7は17分かけて、超スローなビートが次第に音数とフィードバックノイズを増幅。どんどんリズミカルになると同時にどんどんノイジーになっていく地獄絵巻。

即興演奏ものとしてもノイズとしても面白い作品です。ミニマルなフレーズが発展する楽曲とドラムの乱打を軸にした楽曲がありますがどちらも聴き応えたっぷり。おすすめです。

【Track list】
1.I 07:12
2.II 03:54
3.III 01:35
4.IV 03:47
5.V 03:30
6.VI 03:45
7.VII 16:58

下記bandcampより視聴・購入できます。購入形態はデジタルかLPとCDのセット。

anthonylaguerre.bandcamp.com