あったこと
仕事が労働時間も心労も増える時期になってまいりました。その隙間を縫って忘年会だのなんだの。
青果店で安く買った熊本みかんがめちゃくちゃ当たり。小粒だがとにかく旨い。おそらく早々に喰らい尽くす。
髭の医療脱毛の初回。口周りが笑っちゃうくらい痛かった。
散歩の行き先が近所になくなったと思い始めていたのだが、歩いて行くには遠い地域に車で行って、駐車場所周辺を隅々まで歩けば良いのだと思いいたり早速実践。散歩で最優先するのが「面白い水路や暗渠があるか」なので、適当な目星をつけて隣町の住宅街へ。公園に車をとめて親水公園を踏破。円筒分水も見れて嬉しい。
ウヒョー円筒分水!!!丸いねえ pic.twitter.com/VaHeVnEsId
— ugogg (@ugogg) 2023年11月23日
円筒分水ってどれくらいメジャーな設備なんだろう?上にあるようなやつのことです。
ハーシュノイズアルバム制作を地道に進めている。12月中に全体像くらいはと思っていたけれど無理そう。制作ノウハウの蓄積が全然ないので、過去作のステムを聴いて「こんな事やってたんだ……」と以前の自分に感心したりしている。
新婚の大学時代の先輩に再会。結婚を祝しながら友人の作ったジビエ肉を食べた。私も数年越しに祝われ感謝の念に堪えない。本はせっかくなのでサッと読む。
味クラフト(@ajiCRAFTguitars)謹製猪角煮&猪汁をご馳走になりました マジで旨すぎて「こいつはジビエ料理のハードルを上げるという罪を犯した」と思いました
— ugogg (@ugogg) 2023年12月3日
あと誕生日プレゼントに処分予定だったらしき古本をくれたんですが俺の誕生日は夏だし本はキショいしで滅茶苦茶最悪でした pic.twitter.com/pXNyfTkBIi
ライブレポ
来とる pic.twitter.com/R0iHNzogcu
— ugogg (@ugogg) 2023年11月18日
MoE来日ツアーの仙台場所に行った。会場は移転した新バードランド(フロアに椅子があるのがすごく嬉しい)。20人もいたかどうかの寂しい客入り。でも内容は良かったです。仙台近辺の人は一度新しいバードランド行ってみてください。
須貝…仙台のWaikiki Championsというバンド(イベント「AOBA NU NOISE」主宰等で知られる)のメンバーによるインプロ系サックスソロ。
mmisaki…ノイズギターソロ。おそらくフル即興で典型的なハーシュノイズギター。スピード感がある感じではなく、どこかゆったりとした印象。
ZNZ…二人組+獅子舞。一曲めだけドリームポップっぽいことをやっていたが、以降は爽やかなサウンドでマスロックとIDMを行き来する掴みどころのない音楽で面白かった。公式で映像が上がっている。
OiDAKi…仙台のハードコアバンド。今回唯一メタル系の熱気を持ったバンド。初めてだけどめちゃくちゃ良かった。急に遅くなったり早くなったりするハードコア…つまりはパワーバイオレンス系なんだけど、、速いパートはメタル/ジャパコア系の熱さ、遅いパートはストーナーメタル系のグルーヴを湛えているのがめちゃくちゃ良かった。あまり類を見ない音楽性だと思う。CDを買った。
Martin Escalante…メキシコのサックス奏者ソロ。インプロ/フリージャズ系の人で、大友良英らとの共作経験もある。時々水分補給と深呼吸をするほかはノンストップのノイジーでフリーキーな即興。マウスピースを差し込む曲がったとこを取り外したっぽい改造サックスを使っていた。あまりにハードコアな勢いに最初は笑ったが、汗だくでひたすら無意味なノイズをブロウし続ける姿に最終的には感動してちょっと泣きそうだった。CDとLPを買った。
前仙台に来たメキシコのmartin escalanteすごかったな……こんな感じのイカレフリーキーサックスをほぼぶっ続けで約20分 pic.twitter.com/8D0PmE77tg
— ugogg (@ugogg) 2023年11月27日
MoE…ノルウェーのノイズロックトリオ……のハズがドラムレスのデュオとして来日。理由は不明。音楽性としてはドゥームメタルとノイズロックの折衷、例えるならばSWANSとかBIG BLACKとかを現代の不穏な音像のメタルでアップデートしたような音楽というのが音源での印象だたけど、ドラムがなくなるだけでノイズ感が桁違いに上がる。反復されるヘヴィリフも音源だとジャンルのマナーという感じだったけどドラムがなくなるとすごく呪術的。バンド編成でも聞きたい気持ちはあるが、これはこれですごく良かったと思う。CDを買った。
音楽
BASTAHAZE - Growing Anxiety
岩手のバンドによる2017年作の21年再発盤。ストーナー・ドゥームメタルを基調に手数の多いスラッシュメタルなフレーズも混ぜ込んだ感じのかなり個性的なメタル。クリーンの歌メロ(コーラスの処理の仕方も含めて)がAlice in Chainsっぽいのが意外なんだけど、これはこれでしっかりハマっている。おすすめ
Antigen - Dust and Ashes
チェコのクラストコア2020年作。ジャパコア風のメロディと、絶叫も歌メロもそつなくこなしつつどちらにもパッションを感じる女性voがかっこいいハードコアパンク。モーターヘッドがたまにやっていたちょっとメロディアスな曲が好きな人にもおすすめ。
WIND - Shift
アメリカのクリスチャン夫婦によるプログレ/フォークデュオの2022年作。歌詞は基本的には賛美歌系。どこかカレン・カーペンターっぽさもある女性voの素晴らしい歌声が乗る、テンション高めのフォークロックが音楽性のベースっぽいんだけど、本作はプログレ趣味が強い。フルート多用、美しいメロディ、牧歌的雰囲気とパッセージとしての緊張感の両立ということで、Gnidrologからアヴァンギャルド&ハードを抜いてカーペンターズを足した感じと言えるかも。完全にプログレな前半と良質フォークな後半の2部構成のtr.1が彼らの良さを端的に詰め込んだ佳曲。その後の楽曲もなかなかいい感じ。夫側の出生国である日本を賛美するtr.5には苦笑。インストtr.7には変拍子とか花消えれど彼らなりの70'sプログレ魂を感じる。
フォーク面の音源としては、彼らの賛美歌アルバム「Incense」の楽曲を抜粋し日本語で再録&ボートラ追加したEP「かおり」がオススメ。メロディの出来が特に良い楽曲が選ばれているのに加えて日本語もめちゃくちゃうまい。
Incapacitants - Oxen Man's Uneasiness
2023年最新作。CDリリースのみ(上記ページから試聴は可能)。インキャパといえば王道ハーシュノイズにしてテーブルコア(卓上ハーシュノイズ)のオリジネイターだけど、今回はハーシュというよりはぼやけた音像のシンセノイズがうねりまくる作風で予想を裏切られた。ローファイな音を多用し、どこか優しげな中音域とここぞというときに鼓膜破壊する高音が印象に残る。ハーシュノイズを聞きたいときに聴く音源ではないけど、耳が飽きない作品なのでよく聴いている。最終曲は曲名の通り新大久保アースダムでのライブ音源。このトラックだけゴリゴリゴリゴリの破壊的ハーシュノイズで、「やっぱこれだよな!」という気分になってしまう自分がちょっと子供っぽくて恥ずかしい。
Parasite Nurse - Life is Beautiful
アメリカの女性ソロプロジェクト2023年作。カットアップハーシュ系なんだけど、とにかく切れ味たっぷりの鋭いノイズが左右に細かくパンしまくる。左右同時に音が出ているタイミング殆どないのではないか。そうして脳が揺さぶられたかと思ったら小さな音のパートや聴きやすいノイズ(ホワイトノイズ系)を挟んで小休止を入れるところも小憎たらしい。かなり好み。最終曲は女性の喘ぎ声かすすり泣きをカットアップしただけのトラックがだんだんノイズに侵食されていく不穏なもので、編集手法は他の曲と一緒なんだけど受ける印象が違っていて面白い。
ikd-sj - 死んだ雪白中毒者にキスを
日本のメタルバンド2023年作。フリーダウンロードor会場の手売り。全く知らなかったけど20年近く活動しているバンドらしい。音楽性としては……何だ?一応Nu-Metalなんだろうか?KORNやStainedなどの病み系Nu-Metal、インダストリアル、00年代のDir en grey、10年代以降のヒップホップ、激情ハードコアをごちゃ混ぜにしたような、掴みどころはないけれど何やらすごい迫力を感じる音楽。VoはNu-Metal流儀に則ってラップと図太いスクリームを使い分けるタイプだけど、ラップがヘラヘラした口調で苛烈な言葉を吐くのは当時のバンドにはなかったスタイルだと思う。アルバム前半はインダストリアルメタル寄り、後半はNu-Metal寄りだけど、ジャンルの類型に100%当てはまっている曲は一曲もない。何度も聴いて慣れた頃にどう思うかはわからないけれど、凄まじい怪作だと思う。
その他ピックアップ
bandcamp Fridayで結構買ったんだけど気力がないのでTweetで言及した音源のみピックアップして書いた。
特に文章は書かないけど以下の作品も良かった。bandcampか公式MVが有るやつはそのリンクも貼る。レビューこそ書かないけど上記作品より好きな作品も含む。
Y - Global Player(2001,グラインドコア,超かっこいい)
肉奴隷 - Chain of Evil Dead(2008,ノイズグラインド,うるさい)
OiDAKi - Sulphur Pusher(2017,ストーナーメタル&ハードコア,ライブレポ参照)
Warfuck - Diptypue(2023,グラインドコア,超速くて超かっこいい)
Tanya Tagaq - Aminism(2014,イヌイット音楽,声がすごい)
The Ex - Starters Alternators(1998, ジャンク・オルタナロック,アルビニサウンドギター超良い)
Orphalis - As The Ashes Settle(2023,デスメタル,全要素高水準に調和、年ベス候補)
LIKE WEEDS - War(e) Resistance(2021,インダストリアルノイズ、シンプル&フェティッシュ&爆音)