あったこと
三週目は家族がコロナにかかり自宅待機、四週目は自分がコロナにかかり自宅療養。ずっとジョジョとか読み直していた。
熱は一時39℃近くまで上がったくらいで大したダメージはなかったが、喉がとにかく痛かった。うがいをすると喉の内側をカッターナイフで切り刻まれるような激痛が走り、イソジン等も活用できず自然治癒に身を任せる他なかった。今も一般的な「喉にきた軽めの風邪」くらいの状態だが明日から出勤。
あと体力の低下がひどい。昨日久しぶりに浴槽につかったらほんの四、五分で凄まじいのぼせ方をして、今日も飲み会後に徹夜したかのような自律神経になっている。
普段バファリン以外の薬をほとんど飲まないので薬箱の中身がいつの間にか古い薬ばかりになっており、期限がだいぶ前に切れた風邪薬を飲んだら全然効かず、新しい薬を飲んだらちゃんと効いた。有効期限ってちゃんと意味があるんですね……。
「福寿純米大吟醸」うめー
— ugogg (@ugogg) 2022年11月18日
アルコールのガツンと感とさらりとした甘味が両立 pic.twitter.com/ls7KaT6Oti
コロナ発症48時間前に飲んだ神戸の日本酒が美味かった。西日本の酒も少し飲んでみたいな。
小林泰三『逡巡の二十秒と悔恨の二十年』読了。玩具修理者や人獣細工のセルフオマージュもやりつつバラエティに富む最悪絵巻。惜しい人を亡くした
— ugogg (@ugogg) 2022年11月22日
エロい『玩具』、酷だけど切ない表題作、思索的SF『侵略の時』カス落語『メリイさん』グロすぎる『食用人』違和感を鮮やかに回収する『吹雪の朝』人獣細工オマージュしながら主人公の強かさがどこか明るい読後感を産む『サロゲート・マザー』が良かったです
— ugogg (@ugogg) 2022年11月22日
頭がうまく回らずに積読も消化できず読んだのはこの一冊のみ。今でもたまに本屋を覗いては「ああ、小林泰三は死んだのだった……」と悲しくなる。
GAUZE解散の報告
— GAUZE Official (@GauzeOfficial) 2022年11月26日
現メンバーになって以来、一人でも脱退したら解散と決めていましたが、この度それが現実となってしまった為、本日GAUZEは解散する事になりました。
追記
最後のTシャツ販売を『高円寺レコードショップBASE』にて行います。
2022.11.26(土)GAUZE未告知ライブの動画などは明日(もう今日か💦)UPします❣️素晴らしかったです🥰 pic.twitter.com/YjDW07I3Tl
— Ayumi (@xx_OiO_xx) 2022年11月26日
ハードコアパンクバンドGAUZEがvoフグ氏の脱退を理由に解散した。後追いファンではあったが、エクストリームミュージックの好みを形作ったバンドのひとつなので切ない。常識を逸した速さのストップ&ゴースタイルは自分がノイズを初めたばっかりの頃に非楽音で表現したかったスタイルだ。
未だに「日本語詞のロックミュージック」といった時に最初に頭の中に出てくるのは、このバンドの前のめりすぎて何を言ってるのかさっぱり聞き取れないシャウトボーカルである。
昔話
子どもの頃でたホビーにBANGっていうカスタム性のあるメンコがあったけど、ベイブレード、デュエマ、遊戯王が強すぎたし、そもそもメンコ自体も「牛乳パックをガムテープでぐるぐる巻きにして校庭でバトル」というローカルのシーンがあったのでまるで流行らなかった
— ugogg (@ugogg) 2022年11月14日
牛乳パックメンコ、単純に大量のパックを大量のテープで巻けば強いと思えるが「厚くしすぎると碁石状に近づくため横転リスクが高い」「テープ巻きが雑だと重心が偏る」「パックを丁寧に洗い(メンコが臭いと親や先生に没収されるため)、貯める真面目さ」などが求められ、ベイブレードよりアツかった
— ugogg (@ugogg) 2022年11月14日
賭けメンコで奪ったメンコを自分のメンコに取り込む(2枚まとめてガムテープ巻きにする)最悪のガキがいて、そいつのアタック音がパンとかペシッとかじゃなくてデスだった
— ugogg (@ugogg) 2022年11月14日
他の地域で流行ったという話は聞かないけど、この「牛乳パックメンコ」は子供の頃のローカルブームの中でも特に創造的だったなと思う。売り物の玩具と違って校内への持ち込みが容易、というか給食の牛乳パックだけでも製作可能だったために家庭の所得によるヒエラルキーができにくかった(当時やっていた児童たちにそういった平等主義的な目論見があったわけではないだろうが)し、それ故にベイブレード等と違って賭け勝負のハードルが低く(総取りルールでやっても再参入障壁が低い)子供なりのアウトロー気分に興じるのにも適していた。
今の子供はやるのだろうか?検索してみたところ、牛乳パックを切り抜き――要するに厚紙一枚サイズのメンコを作るレクリエーションは散見されるが、当時の我々鼻垂れ小僧どもが求めていたのはそんな扱いやすい"ホビー"ではなくガムテープで文庫本サイズまで膨れ上がった放課後の"武器"である。
上記ツイートの「BANG」はこういうホビー。マジで流行らなかったな。
音楽
ばねとりこ - 逆さの樵面より
名盤。2020当時に聞いていればまず間違いなく年間ベストに入れていた。
LAと関西を拠点にする女性・植田珠来氏による「妖怪ノイズ」ソロ・プロジェクトの2020年作。もともと日本の妖怪/怪談等を題材にした、金属のきしみを中心に据えたノイズ作品をいくつか発表していたが、今作はいわゆる「洒落怖コピペ」として知られる『逆さの樵面』を題材にしたコンセプトアルバム、というあまり類を見ない一作。
使われている音はこれまでと同じような、自作楽器による金属のきしみやうなり、それに加えてサンプラー等も使っているっぽい。
楽曲の構成はどれもミニマルで、楽曲のコンセプトに基づく具体音が反復する中で、うっすら周期性を見いだせる金属音がゆったり変化する。美しい1.「山姫の舞」、荒々しい2.「火荒神の舞」、不穏な3.「萩の舞」、もとの物語における鍵であり、おどろおどろしい語りと息の詰まるような演奏で表現される4.「樵の舞」、山姫面と樵面が対面し物語が終局を迎える"和風の神々しさ"とでも言うべき様を鳴らしきった5.「樵と山姫」と、どこまでも美しく、神々しく、隙がない。
金属が軋む甲高い音が好きかどうかで著しく評価が変わる作品だろうが好きな人は絶対に聞くべきだ。
Maegashira - The Inner Workings of Block Time maegashira1.bandcamp.com
アメリカ・ニュージャージーのドゥーム/スラッジメタルバンド2006年デモCD-R。
ボーカルはクリーン/グロウル/スラッジコアっぽい喚きを使い分け、楽曲は有名バンドでいうとChurch of MiseryとIron Monkeyを足した感じ。オリジナリティという面はさておき質は高い。
bandcamp版には無いがオリジナル盤には下のようなアートワークがある。
バンド名が前頭なのにどう見ても横綱なのである。Discogsによると、他の作品のアートワークには相撲の要素すらかけらもない。なんなんだよ。
SAULT - 前一気に出た五枚
前無料公開された五枚(今はbandcampですべて聴ける&DL購入可能)。
ファンク・ソウル系のユニットときいていたが実際はそれらの音楽をベースにしながらもゴスペルを大きな要素として融合させるなど色々実験的なことをやっており、『AIIR』なんかはほとんど映画音楽。自分はブラックミュージックよりはロック畑の人間だと思っていたが、意外にも『Today&Tomorrow』より上にある『UNTITLED(god)』が一番良かった。体調にも合ってたのかな。
『Today&Tomorrow』収録のThe Jungleという曲のリフがBlack Sabbath - Iron Manを七拍子にアレンジしただけみたいなフレーズでめちゃくちゃ笑ってしまった。
9mm Parabellum Bullet - TIGHTROPE
9mm Parabellum Bullet - TIGHTROPE #NowPlaying
— ugogg (@ugogg) 2022年11月25日
新作まで追いついた!9mmらしい曲も新機軸も35分に詰め込みつつ過剰なまでに哀愁を込めた歌メロがアルバムに軸を通している 夏フェスソングがこのメロディとボーカルエフェクトになるのは彼らだけじゃないかhttps://t.co/xownqrt5Yd
9mm新譜の最後の曲、Aメロ&Bメロが港町の場末のスナックでサビと間奏が北欧メランコリックメタルという構成で凄いhttps://t.co/Ghr1RUYq8H
— ugogg (@ugogg) 2022年11月25日
新譜。勢いはデビュー当初はともかく中期の大暴走作である『Dawning』にも遠く及ばないが、それでもなお"9mm節"といって良い個性を激しく主張。夏フェスソングと明言されているAll We Need is Summer Dayも彼らにかかればハイテンションな楽曲としみったれたメロディ&ボーカルエフェクトが違和感なく融合する。最後の曲は近年のDark Tranquillityの遅い曲に場末のスナックのカラオケを乗せたような異様な雰囲気を放っており凄い。BABEL以降の3作はだいたい安定している印象。