ウゴガベ

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20210817日記+音楽簡易レビュー

労働

会議やインタビューのテープ起こしをいっぱいやった。自分含め3人しかいない会社なのだが上司の独り言の音量が信じられないほど大きく、イヤホンやヘッドホンをしていても、音声がかき消される程度にはうるさい。会話や電話の際はさらに声量が上がり、一般に「怒鳴り声」とされる程度の語気と声量になる。これに張り合うようにPCの音量を上げると、夜の耳鳴りは約束されたようなものである。田舎の零細事業所ゆえ自分のデスクのデスクトップPC以外での作業は難しく、別室での作業もほとんど不可能に近い。

もしこの職場を退職する日が来るのなら、退職届の文面はパチンコ店を辞める時と同じような内容になると思われる。

なお、上司はクチャラーでもあり、そのクチャクチャ音も耳栓を貫通する程度には大きい。殺す気か?

 

虚言と誠実

note.com

フォロワーが紹介していたものをなんとなく放置していたが今日読んだ。転げ落ちていくように自分を変えていく主人公の姿に「助けてくれ!!!」 と思ってしまう。ジェットコースターがコースを下る瞬間の、恐怖と恍惚の入り混じった気持ちを思い出した。しばらくテーマパークに行っていない。

恋愛というよりドラッグによる破滅に近い視点で読んだ。自分は通ったことはないしこれからも通るつもりはないけれどいつか落ちるかもしれない地獄の門

恋愛と嘘で思い出した。学生の頃付き合っていた人は、雑談の中で程度や数字を「盛る」癖があった。ただ、必ず数秒以内に「……いやごめん、今のは盛ったわ。正確には○○」と訂正していたのが面白かった。あれは道徳の教科書には絶対載らないタイプの誠実さだ。

 

 

音楽

Mr.Children - 深海

ミスチルをずっと避けてきた。テレビで、不朽の名曲と紹介されるinnocent worldもTomorrow never knowsもシーソーゲームも名もなき詩も終わりなき旅も何が良いのかわからなかった。というより、どこを聴けば良いのかわからなかった。

ただ、昔からインターネットでは「本当の邦楽ファンが聴くミスチル作品は『深海』」はもはや定説となっていた。そういった言説をみるたび私は興味を持ちつつも、Mステで流れるinnocent worldを聴くたび「つまんね~~~」と呆れ返りチャンネルを変えていた。

そしてこの度、「本当にミスチルを嫌う」ために本作を買った。一種の禊である。

いや結構良いんかい。

好きな曲は「シーラカンス」「虜」「深海」。

アルバム全体のややローファイな音質と散漫気味な曲調、プログレっぽい空気感が、光明がさしたりやけっぱちになったりうじうじしたりといった日々を切り取る手法として完璧すぎる。アルバムの中で聴く「名もなき詩」は人間も音楽も嫌いになりきれない中での言葉としてリアリティが段違い。「ゆりかごのある丘から」は「お前まだありふれたLove Story引きずってんのかよ……」と思っちゃったけど。こんなにも歌詞世界の物事が進展しないコンセプトアルバムも珍しいのではないか。最終曲「深海」でやっと少し明るくなるけど、それにしたって「流される決意」の表明に近い。

正直なところ、「曲はいい、歌はやっぱりちょっと苦手」という印象に落ち着いた。あまり歌偏重の音楽が好きではないので、ミスチルに関してはシングル曲をつまむよりアルバムを通したほうが印象が良いっぽい。

 

Napalm Death- Words From The Exit Wound

1998年作。次作(後述)でグラインドコアに本格的に回帰するので、モダン期最後の作品と言って良い。前々作のDiatribesが大好きなので当然こちらも好き。前作Inside The Torn Apartはストレート過ぎるところがあまり好みではないが、こちらは多彩なボーカルワークと凝ったリフワークが好印象。後追いでみるとどうしても中途半端な音楽性なのは否めないがそこをあげつらうのは卑怯だ。このアルバムの楽曲にはPVが存在しないが、レーベル移籍前後だったのが影響しているのだろうか。

 

〃 - Enemy of The Music Business

2000年作。上記作品のすぐ後。このアルバム以降はNxDx流のグラインドコアを確立するが、このアルバムは若干Utopia Banishedあたりに戻ろうとしている感じも無きにしもあらず。次作以降決定的にハードコア成分が主軸になる。

かっ飛ばす前半、リフと構成で聴かせる中盤で雰囲気が若干変わるので飽きが来ない。中盤の楽曲はモダン期がなければ作り得なかったはず。

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月ノ美兎 - 月の兎はヴァーチュアルの夢をみる

2021年作。豪華な作詞作曲陣がそれぞれの月ノ美兎解釈を提示しつつも自分たちの個性をかなりパワフルにぶつけてくるような楽曲を収録。

「それゆけ!学級委員長」はこれぞアイドルという感じだけど、何故かこの曲だけとみに歌が下手。なぜ……。

長谷川白紙イズム全開の「光る地図」、どこか懐かしくてギターメロディが感涙モノの「浮遊感UFO」、いとうせいこうがあまりにも当然のようにでしゃばってくる「NOWを」あたりがお気に入り。「NOWを」の作曲、表記は個人の羅列だけどこれ要するにDUBFORCEですね。

特に「浮遊感UFO」は大槻ケンヂによる歌詞も素晴らしい。サブカル趣味高校生の空想/恋心の視野狭窄/オタクにありがちな「これを評価しないとか正気か?」思考/あたりがふんわりと折り重なった、幻想的かつ身近な歌詞。「高校生のVtuber」をこう解釈するか~と感心した。

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