ウゴガベ

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20211112日記

漫画

ゴールデンカムイ』最新の27巻まで読んだ。面白すぎる……。王道的な暑い甜花も時々折り込みつつ全然予定調和な感じがなくてずっとスリリングだ。門倉みたいなおじちゃん好きだな。あの感じで生きる意志が滅茶苦茶強いのいいと思う。

 

そうなんですよ。

あらゆる悪を断罪する、あらゆる善をなす、そういう人がいたとして好きになれる気がしない。現実にそんな人はいない(多分)けど、そうなりたがっている人ならたくさん見る。

それは結局、自分の中の善悪の基準をがっちり固めたあと、その基準に基づいた選択を無心に繰り返すだけの流れ作業の人生を目指すということだ。それよりむしろ、小さな悪も小さな善も併せ持つ一介の小市民が一つ一つのマターに対して真剣に良し悪し、Do or notの判断をしてある程度場当たり的に生きていくほうが――あまり使いたくない言葉だけど――人間らしい。そういう生き方の中で、その中でさえ大きな善をなそうとしたり、悪に立ち向かおうとするのであれば、自分の中の清濁併せ呑んだということであり、それは悟りきった心体で日々を消化するよりもよほど美しいもののように感じられる。

私がシャニPだったとして、にちかさんが義憤に駆られた本気の怒りをみせたらその姿が美しすぎて滅茶苦茶泣くと思う。そしてそれはいつものつれない態度とのギャップとか「あの子にもこんな一面が……」というものが理由ではなく、これまでこういう人生を過ごしてきた七草にちかという人格は、今「怒り」という選択をしたのだ、というその事実への敬意ゆえだ。

ちなみに、私の記憶が正しければ以前の日記で全く違うことを書いている。私もそういう不整合な思想の中間を揺れ動きながら日々を過ごしている(みんなもそうだと勝手に思っている)。