朝から晩まで労働で、今(23:20)夕食を食べ終わってやっと日記のことを思い出した。音楽のこと以外書くことがない……。
音楽
Victim of Deception - The Uprising Desolation
日本のデスコアバンドによる2015年作1stEP。この作品でvoを務めたDaichi氏は2017年に急逝している。デスコアはほとんどわからないけど、Thy Art is Murder的な"これぞデスコア"な音楽性。5曲中冒頭に曲が小品曲なのはいただけない。曲自体はあらゆる要素がバランスよく融合されつつも、生々しく鬼気迫るリフや荒々しいドラム、多彩で鋭いボーカルのおかげで小綺麗な感じがしないのが素晴らしい。ただ、不自然に音が小さくなるパートがいくつかあるので調べてみたところ、公式の釈明があった。
今回のEPで曲中に音が小さくなるのなんで?というツイートや問い合わせを頂くのですがその原因は
— VICTIMOFDECEPTION (@VoD__Official) 2015年10月8日
「ベースドロップを極限まで上げて!!ベードロだけ聞こえればいいから!!」
というmixの注文をしてしまったせいです。完全にメンバーのアホさが原因です。申し訳ありません…
かなり最高な理由だ。要するにパートの頭にでっかい音で「ドゥーン!」ってやりたかっただけらしい。
Sonic Youth - Sister
1987年作。Daydream Nation以降しか知らない状態で聴いた。ちょうど次作をコンパクトに纏めた感じがある。彼ら自体そこまで好きなわけではないけれど、作品群の中ではだいぶ好きな部類に入る。好きな曲は、キレが良いんだか悪いんだかわからないリフのあとに感動的になったんだかなって無いんだかわからないクリーンパートで〆る「Catholic Block」と盛り上がらないリフで押し切る「Pacific Coast Highway」あたりか。オルタナティブな音楽は形態はどうあれ単純なリフレインを延々とやるのが一番好きだ。
Soilwork - A Predetor's Portrait
2001年作。メロデス&デスラッシュ→メロデス&オルタナメタルの過渡期の作品とされているけど、次作「Natural Born Chaos」より好きだ。シンセは添え物でギターがメインである都合上リフがしっかり練られているしキレが良い。それでいてシンセによるアンビエントな演出もバッチリ。次作は曲としてはキャッチーだがシンセと歌メロに依存しすぎていて、ギターは迫力を出す道具に過ぎなかった。クリーンボーカルは正直まだまだ未熟だけど、曲が十分扇情的なのでしっかり補えている。一般に「過渡期の1作」と捉えられている作品が自分によっては「いいとこ取り」に聴こえている、ということが割と多くて、得な体質だと思っている。
賛否両論ありつつも終了した。自分は「今開催するのは反対だけどやる側の言い分もけっこうわかるよなあ」くらいの立ち位置だったのだが、Twitterでは案の定ラベリング合戦が行われていた。
特に嫌なのが、お互いが何かしらのキーワードを切り札だと思っていることだ。「補償はあったはず」「君が代」「ロックじゃない」などなど……。実際はこれらのワードはむしろ議論の大事な切り口でしか無いはずなのに、これらのワードをぶつけるだけで「はい論破」感を出している人が意外なほど多い。勝手に相手をラベリングして、そのレッテルを観察して急所(決めつけ)を割り出して、弱点属性の一撃必殺ワード(思い込み)で攻撃して……という行動になんの意味があるのだろう。
とりあえず、「ロックとは反体制のはずだ!情けなくないのか!」という人がたくさんいたのはびっくりした。ロックミュージックについてそのイメージを2021年になっても持ち続けているのは逆にすごくないか。