ウゴガベ

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2023年9月第3週~第4週の日記

あったこと

仕事が忙しすぎて心身がガンガンやられた。労働時間はそんなに多くないけれど、むしろ「経費節減」「働き方改革」の名目で短時間/短期間で滅茶苦茶なスケジュールを組まざるを得ないケースが増えている。長時間労働はあまり苦でないタイプだけどこれはあまりにもメンタルに悪い。

広島

出張にかこつけて広島市内を旅行した。


本場の広島お好み焼き初めて食べたけど、ソバが邪魔な割に満腹感ばかり尋常でないので、あまり好みじゃなかった。がんすはどこで食べてもかなり美味しかったな。「みよし」という居酒屋で食べた煮込みがメチャクチャに美味かった。トロトロに煮込まれているのも良かったけど、山椒か何かがかかっているのが面白い。


東北育ちなのもあって路面電車を見るたびにテンションが上ってしまう。

原爆ドームはじめとした被爆建造物を色々見たのだが、特に面白かったのは私的に保護活動をしている人がいるらしい被爆消防ポンプ。一切観光要素がなく行政による碑などもないのが、却って追悼の念の強さを感じさせる。路面電車猿猴橋町駅近くにある。

広島市にあるハードコア/パンク系レコードショップMISERYにも訪問。メタルファッションの自分は明らかに場違いだったけど、オーナーのお二人と常連客らしい方に暖かく迎えていただいた。Heresyの再発音源集を買ったら「うちにこの在庫まだあったの!?」と驚かれるとともにデッドストック発掘記念としてちょっとしたお土産まで頂いてしまった。ありがたいねェ。名前も聞いたことがないローカルバンドの音源が揃うかと思えばNWWのシリアル入り再発などのレア盤(買いました)も隠れているなど楽しいお店だった。広島行く人は是非。

旅行や出張の際には、必ずローカルのスーパーに行くことにしている。地域の特色が必ず現れているから。あとうまかっちゃんが地元価格で買えるから。

お好み焼き用にソースを抜いてある焼きそば、ゼリーにしか見えないが「水ようかん」とされているなにか。

ほか、平和公園周辺と、広島市現代美術館に行った。原爆ドーム初めて見たけどあれがまちなかに立っている違和感も含めてめちゃくちゃ怖かった。

広島市現代美術館
現代アートどころかアートに全く馴染みがない人間なんだけどかなり楽しかった。現代美術館は確か小学校高学年か中学生の時に行ったんだけど、当時の貧しい感受性と感動を小馬鹿にしがちなコミュニティで育まれた精神性では「意味不明」「なんか小難しいことやってカマしてらw」としか思えなかった記憶がある。今でも正直よくわかんない。
「コレクション展」と「アルフレド・ジャー展」の二本立て。広島ゆかりの展示も多いのが独自性あってよかった。原爆関連作品の他にも、美術館自体のリニューアル関連展示や街にある看板等の取材録、「村上友重+黒田大スケ」のコーナーも地域の自然とローカルネタをモチーフにしていて、会話劇の上映もあったりしてポップ。
「コレクション展」で撮影可能だったのは下の「untitled-koinobori-(平野薫 2017)」のみ。鯉のぼりのエラから後ろを、横糸のみほぐしたもの。ほぐしたことで鯉のぼりの機能を完全に失っているのだが、ほぐした糸がシンメトリーに垂らされることで仁王立ちの雄々しさを獲得すると同時に、鯉型を保つ縦糸が室内の気流で少しなびくとまるで魚が泳いでいるようでむしろ鯉らしくなっているという、新規性と原点回帰の2面の魅力を獲得しているのが面白い。

他に面白かったやつをパンフレットとうろ覚えを元に列挙してみる。
The Man(草間彌生 1963) - 男根状の突起がめちゃくちゃ生えてる150cmくらいの壁。ちょうど股間に当たる部位の突起にはヤカンがかけられている。男性性の象徴に"お茶くみ"を担わせる、一種の宣言というか、攻撃なのかな。
Splash and Flake(Pipeline #3)(金氏徹平 2009) -  木の先端や木と木の間にプラ製のカラフルな配管継手や蛇口等がついたオブジェ。見た目が可愛いのも良いんだけど、水道っぽいものがつけられるだけで木々の内側に空洞をイメージしてしまうのが面白い。
DOME(若林奮 1988) - 3mを超える鉄製のオブジェ。何かの炉のようにも、被爆建造物のようにも見える物々しさがある。対になる水鏡(〃 1997)がDOMEの影のように設置され、ポンペイや広島に残ったといいう人の形の影のイメージと重なる。
CALM(堂本右美 2002) - きれいな靄の中にぶっとい実線でなんか……クワの先端?みたいなものが描かれている変な絵。もうその違和感が素直に面白かった。TV版エヴァ使徒に近いイメージも抱いた。

「アルフレド・ジャー展」は私でも知っている「100のグエン」はじめとした代表作数点と本展示のための広島を題材にした新作数点。

大半は写真OKだったんだけど没入してほとんど撮り忘れた。左から、
われらの狂気を生き延びる道を教えよ(1995-2023) - 大江健三郎の文章をネオンサインに。一見ただ単にめちゃくちゃかっこいいのだが、Usが小さく、Madnessが大きくなり、「生き延びる」を赤字にするレイアウトに切実さを読み取れる気もする。
100のグエン(1994) - 有名なアレ。手を変え品を変え展示されるたった4枚の写真の圧力がすごい。
シャドウズ(2014) - 殺人事件の報道写真をもとにした展示。家族の死を悲しむ二人をシルエットだけにして滅茶苦茶眩しく発光させる(マジで目がやられるかというくらい眩しい)ことで強制的に目に焼き付ける。
撮影していない作品でいうと、特にびっくりしたのは「ヒロシマヒロシマ(2023)」。現代でも起こりうる核兵器投下の恐怖を、ドローン空撮による原爆視点と現在の町並みの映像を組み合わせて体験させるのだが、街を破壊する爆風を強制的に体験させる演出が強烈。
あとは「音楽(私の知るすべてを、私は息子が生まれた日に学んだ)(2013-14/2020-23)」が唯一の優しい作品として印象的。中庭にスピーカーと電波時計が置かれ、制作期間中に市内で生まれた赤子の産声が出生時間と同じタイミングで聞こえるというインスタレーション。今まで「我々の知らざるところで無数の無辜の民が殺された」という事実を突きつける展示が続く中で、唯一誕生の祝福をテーマとしている。
サウンド・オブ・サイレンス(2006)」は写真家ケビン・カーターと彼が撮影してピュリッツァー賞を獲った写真(ハゲタカと少女のやつ)に関する展示。悲しげな詩、という感じの展示なんだけど最後にいきなり観客に暴力を振るってくる。ジャーの作品は結構体験型と言うか、報道写真の持つ暴力性に鑑賞者を巻き込んだり、メッセージを肉体的に直接味わわせたりと、受け手を強制的に主体者側に巻き込んで来るギミックにあふれている感じがした。

正しい読み取り方ができているのかは一切分からないが、分からなさの中で自分なりに読み解く体験が面白かったのでヨシ!東北の美術館にも少し足を運んでみようかな。
後悔したのは筆記用具持っていかなかったこと。もっとちゃんと感想書き留めたかったな。いまパンフレット見ても「これなんだっけ……?」っていうのがそこそこある。だいたい、作品名が分かりづらいんだよな。

 

ニチアサ

プリキュアの映画を見た。20周年記念ということで昔のプリキュアがいっぱい出てきて豪華すぎる絵面はにわかファンにとっては何がなんだか。物語としては世界改変できるタイプの上位存在に立ち向かうお話。敵以外とことん良いやつしか出てこないのでその真っ直ぐさに泣けてしまう。敵の"改心"にも納得感と爽やかさがある。全作のデパプリと今作のひろプリは見ているので、この2作品キャラの越境がいっぱい描かれるのは嬉しかった。あまね先輩がいいキャラしてました。
プリキュアの映画ってなんか「映画を見てるみんなもライトを振って!」みたいなシーンが有るイメージが合ったけど、今作は明確なそういうフリは無し。ただ振るのを推奨しているシーンはあった。
つい先日まで無料公開されていた15周年映画のほうは、逆にすごい開き直りかたをしていた。プリキュアを幼児化する敵が出てきて、元に戻るには成長してからの思い出が必要なのだがついに全員が幼児化させられてしまい……という絶体絶命の流れで、マスコットキャラクターが「あっ、せや(関西弁キャラなのだ)!この映画を見てる君らがおるやないか!みんな!プリキュアの思い出をあらん限りの声で叫びライトを振ってくれ!!!みんなの記憶をプリキュアに分けてくれ!!!」みたいなことを画面越しに呼びかけてくるのだ。爆笑と感動が一気に押し寄せる名・迷シーンである。

キングオージャーは相変わらず重厚なシリアスに潤滑油としてのユーモアがちょうどよくとても面白い。仮面ライダーガッチャードはかなり軽薄なんだけど、逆に戦隊とのバランスが取れている気がする。

音楽

新譜。近年の路線をメロディアス方面に推し進め、良くも悪くもカオスさを感じられないくらいにバンドサウンドになじませた作品ですごいです。

2003年作。インストのダブテクノ&レゲエという感じのサウンドのエグい重低音が気持ち良すぎ(重低音は普段遣いのPCスピーカーでは全然わからないくらいのロウっぷりだけど)。

2023年8月第4週~9月第2週の日記+音楽レビューツイート簡易まとめ

すっげ~日記サボっちゃった。なんか……ダルくて……。

あったこと

職場に短期インターンシップ生が来ていた。後輩辞めてインターン生に入社してほしいくらいだった。就活もまだ始まってないような学生が緊張しながらも自信の成長と企業の見極めを両立させようと奮闘するのを見ていると「せめて嘘がバレたら謝れ」もできない後輩に対して憎しみに近い感情が湧き上がってしまう。無論こちら側の教育力の無さも問題なんだろうけど、褒めて育てるっつってもコウペンちゃんレベルの褒め方すら難しいし(知らない人にあいさつできて偉い!とかすら言えない、できないので)、厳しくも丁寧に指導する、というやり方は外部のキャリアカウンセラーとも相談してかなりちゃんとやってるつもりなのだが本当に一切の効果がない。無視されるとどうしようもない。こっちも仕返しで雇用契約無視してクビにしたりできないのか?それが無理ならせめてパンチだけでも

仕事ではこういう事もあった。自分の本心の部分には全然社会人らしさが根付いていないことを感じてしまう。名刺交換って未だにちょっと面白い。

スマートフォンをZenfone9に買い替えた。小さくて軽いのに今まで使っていたZenfone7と使い勝手は遜色なく、それでいて7の大きな欠点だったフリップカメラの煩わしさがなく、ジンバルカメラのおかげで手ぶれ補正が滅茶苦茶効く。つい先日10の発表があったけどこれで十分。

ジョジョ9部となる『ジョジョランズ』1巻を読んだ。めちゃくちゃ面白いな……キャラが立ってるし、クライムサスペンスにスタンドバトルと、熱心なジョジョファンでなくとも盛り上がるであろうサプライズが絡んでスピード感がある。ジョジョリオンは1巻までだと謎を配置して終わったしまいかなりスロースターターだったのが印象良くなかったので嬉しい。今後も楽しみだな。スタンドとしてキングクリムゾンのMatte Kudasaiが出たのには抱腹絶倒したけど。もっとクリムゾン関係だったらスタンド名にできそうなのあるだろ!?同じアルバムでもElephant Talkとか……。でもそうやって無意味な違和感で読者を惹きつけられるところも天才たるゆえんなのかもしれない。

隣町の祭りに行って飲み食いをした。蚤の市をやっていたので覗いてみると東京五輪当時の記念コインがケース付きで売ってたので買った。300円とかだったような。

作った。見た目の社会不適合感というかアウトサイダー感はさておき、防音用として一定の効果はあるっぽいのでとりあえず色々使ってみる。

ニューバランスのスニーカーを買った。今まで知らんメーカーの安物かコンバースしか履かなかったので「スニーカーってこんな軽く快適でいいのか!?」と思った。側面の"N"デザインがどうしても好きになれないんだけど、この快適さの前ではどうでも良くなってくる。
慣らしも兼ねて近所を散歩。存在すら知らなかった史跡などを発見した(この田んぼから土器が出ました、みたいな看板が田んぼの端に立っていた)。散歩って、ハードコアパンクみたいな「体動かしながら聴きたいけど、あまり激しい運動だと聴きこむ余裕がなくなる」みたいな音楽をちゃんと聞くのに良いね。Sick of It Allには、深く腰掛けて聴いてしまうと感じ取れない音が存在する。あとめちゃくちゃ怖いお地蔵さんもいた。

 

ニチアサ

プリキュア
良くも悪くもゆる~くやっている。今週は新プリキュア登場回だったのだがかなり意識的に予定調和をやろうとしていて、ストーリーは大した山がなく優れた作画と演出で盛り上げるかんじ。悪くないけどもうちょっと欲しい気持ちも。ただやっぱり変身バンクの出来が良すぎるんだよな。あと主人公のソラがいくらなんでも可愛すぎる。ココス奢りたい。なんか界隈が炎上してるけど作品とは無関係なので無視。
仮面ライダー
ギーツが終わった。途中で不満や引っかかる点も少しはあったけど、最終的に大満足の大団円。令和ライダーの最終回でこんなに晴れやかな気持ち&〇〇ロスを感じたのは初めて。
私はこういう作品に子供向けのメッセージがあってほしい人間なんだけど(それ故にリバイス最終回の雑さは許せなかった)、「人生は決して奪い合いではない」「人生の価値は他人に消費されたり他人を不幸にすることでなく自身が望む幸せを求めることで、それは他人の幸せを奪うものでなければエゴイスティックでも利他的でも良い」という終わり方をしたのが嬉しい(作品後半はシャニマスの『ストーリー・ストーリー』とも共鳴する物語でした)。
特に、憎しみを糧に参戦し、後半は自棄気味の贖罪に囚われ、常に苦しみながら死闘を重ねた道長が1年を経て願うのが自分の小さな幸せである「旨い肉を食う」だったのはぐっと来た。
最後のセリフが、主人公が次作主人公に向けて穏やかに言う「……幸せになれよ」だったのもすごく良かったな。子どもたちに対する「君たちが生きる世界の摂理はライダーたちが守ったよ」というメッセージにも感じられて。それでいて敵キャラとして「タチの悪い年齢層高めオタク」を置いて、いわゆる大きなお友だち層に釘を差すような性格の悪さも良い隠し味になっていた。
あとアクションも滅茶苦茶凝っていた。CGの演出も様になっていたけれど、殺陣が練りに練られていて、装備のギミックをフル活用しながらアグレッシヴな肉弾戦をやりまくるスタイルは、ジョジョにおける3部の痛快バトルと4~6部の能力応用の面白さの雪中っぽい感じでもっともっと見たかったな。他のライダーでも踏襲されるのだろうか。
新番組のガッチャードは今のところなんとも言えない感じ。まだ話がふわっとしていてキャストの顔がいいことしかわからない。
戦隊
キングオージャーは第1部完&第2部へ。
第1部の終わり方はなかなか衝撃的だった。前回の日記でも書いた地底王国バグナラクの王デズナラクと主人公ギラが交渉に挑む。ギラが「どちらかが先に謝るしか無いから」と多くのデズナラク兵たちを殺したことを謝罪し終戦を提案する。劣勢の自分に対する憐憫と感じて憤慨するデズナラクだが、それに対してギラは「人間を舐めるな。お前らに負けても人類はふたたび立ち上がる、負けた日を忘れない、いずれ復讐する、だから戦争は終わらない、だからどこかでどちらかが率先して謝って手を引かなきゃいけない」と語る。
ラスボス戦がほぼ交渉なのも面白いし、いわゆる「人間を舐めるなよ!」の負の側面を取り上げたり、人類の正義を示したり正義と正義のぶつかり合いとかではなく泥沼化した状況におけるベターな選択としての終戦を呼びかけるというところに、ファンタジックな世界観の子供向け番組であっても大事にしようとしているらしいリアリズムを見る。
土下座して謝罪するギラ(ギャグでなく戦隊レッドが敵ボスに土下座するというのも衝撃的だ)を見て、デズナラクは思わず剣を取り落とし「これで、こんなことで終わるのか?」とつぶやく。その時の「謝罪一つで許せるはずがないという怒り」「その言葉で剣を振るえなくなった自分への悔しさ」「人類がたとえ一つでも過ちを認めてくれた喜び」「もしかして俺が先に謝ればもっと早く終わったのかという後悔」のすべてが滲んだようなデズナラクの震える声色がすごい(配信で見てほしい)。
しかし、そうして和平への道が見えてきた直後、実は上位存在からの尖兵であった側近の裏切りにあい、デズナラクは熱線で焼き殺されてしまう。そこの地面はデズナラクの形をした影のような跡が残り、後日彼が守っていたロボットがそこに一輪の花を供え、彼の物語は終わる。明らかに広島原爆の「人影の石」に着想を得た描写だろう。
放送が8月中盤であることも含めて、かなり強い反戦メッセージを込めた回だと思う。ともかく、デズナラクの悲しみを背負い、人類から祝福されることなくハイブリッドであるジェラミー王が即位して第1部終わり。2年後の第2部へと舞台を移す。
第2部では面白半分で地球に干渉する上位存在が敵になった。今週はいわゆる「俺とお前が入れ替わっちゃった~~~!?」的な回。敵の動機がそもそも面白半分なのでコミカルな展開も導入しやすくて良いね。アフレコじゃなくて本人の声で入れ替わり先の人の演技をするタイプの入れ替わりだったので各俳優の演技の面白さが出ててよかった。ジェラミー役とギラ役の人は演技が上手すぎる。
人類からバグナラクへの差別感情は概ね無くなったということが今週で初めて描写された。ジェラミー(肉体はギラ)の感慨深げな「2年か……」にグッと来た。今後の展開が楽しみな感じだけどラクレスは出てくるんだよね……?

 

小ネタ

www.youtube.com

マジで同じじゃない?


音楽

本当はレビュー書きたいんだけど面倒くさいので、音源へのリンクを含む音楽系ツイートまとめで代えさせていただきます。文中で苦言を呈していない作品は大体おすすめの意味でツイートしてます。

 

 

2023年8月第2&第3週の日記

第2週の日記

週の前半は会議に次ぐ会議で脳がオーバーヒートしそうだった。会議で別部署の人間が「今まで本件は関わってないんでわからないけど、どうせ〇〇してたんでしょ?」と的はずれな前提から延々とこちらの部署を思い込みで批判してきたうえに元はと言えばそいつがかなり元凶に加担している側だったので殺そうかと思った。これはもちろん仕事の愚痴ではあるんだけど、Twitterにおける諍いを見るたびに思う「知らない領域に住む人がいくら一見愚かに見えようともスタート地点は最大限のリスペクトであるべきだろう」という怒りと同質のものでもある。

どんどん胃が弱くなってきているのを感じる。エビオス錠飲んでるんだけどな。マクドナルドもポテトを頼むとまず間違いなく後悔するようになってきた。

週の後半は帰省。20年ぶりに石ノ森萬画館に行ったらマクロス展をやっていた。

近隣施設を巡るスタンプラリーをクリアしたら手塚テイスト(田中圭一ではなく手塚プロによるもの)で描かれたマクロスキャラのクリアファイルがもらえた。スタンプラリークリアしたの人生で初めてかも。可愛いですね。

道中でふと思い立って石巻市震災遺構(旧門脇小学校)に寄った。辺見庸の母校である。

同行者に当時のことを体験を交えて説明していると明らかに情緒が狂い異様な動悸が起こって涙が溢れそうになったことに自分でも驚いた。日常生活で想起するタイミングがないだけで、全然まだトラウマらしい。
せっかくなので近くの砂浜に寄ったらウミガメの腐乱死体があった。下顎はしっかり残っていた。

父が古本屋で見つけたというリーダーズ・ダイジェストを読んだ。Megadeth - Sweating Bulletの歌詞から知った雑誌である。

「戦争花嫁」への取材がかなりリアルタイム性を持っていたり、「日本でも常識になるであろう新技術」として紹介されているのがナイロン製衣類、マーガリン、脱脂粉乳だったりするのが時代を感じて面白い。あとやはり当時翻訳文が大半、写真もない手帳サイズの雑誌を読むのはそれなりに地位の高い人だったのだろう。広告は明らかに経営者や医師に向けたものが多い。レシピのコーナーもあり、「当時の男性がこんなもの読むのか?」と思ったらそのページだけ切り取り線と綴り穴がある。切り取って妻や女中に渡すためのページなのかもしれない。

隣町でやっていたマルシェに出店していたコーヒーショップのアイスコーヒーが絶品だった。

豆を挽いたあと、ふるいにかけて粒度をコントロールしていたり、滅茶苦茶時間をかけていた。それだけの価値があるコクだった。

そう言えば軽い猫アレルギー持ちで猫3匹のいる実家に規制するたびに鼻炎に悩まされていたのだが今回は全然平気だったな。念のためアレグラを持って行ってたんだけど。そもそもアレグラって動物アレルギーに効くのか?

 

第3週の日記

週の前半に友人らとBBQ。メタルを流しながらコストコの肉を焼きまくった。ちょっと買いすぎたな。ただ、口直しに初めて買ったハイローラーが旨くて感動。BLTサンドの具をオートミールで作ったクレープ生地で巻いたようなやつなんだけど。サンドイッチより具の主張が強くなるのが良い。

週の中盤は仕事。成績と態度不良の後輩が相変わらず……というか業務遂行能力が成長しないままサボりや手抜きを覚えてしまったうえに、誤魔化しや隠蔽をするくせに狡猾さすら身についていないのでただただボロを出しまくっているだけという状態で、総合的には悪化すらしている。なるべく穏やかな態度でのなぜなぜ問答で原因を分析するようにしているのだが、あらゆるケースで「なんかなんとかなるかと思って」「なんとなく指示を無視してみたらこうなった」「何も考えてないので答えようがない」以上の回答が引き出せていない。「怒られたくない」という気持ちはあるようだが、怒られないための方法として「わからないことは聞く」「ミスしないよう気をつける」ではなく「わからないことを誤魔化せば分からなかったこと自体を隠蔽できるかも」「ミスを黙っていればなんとかなるかも」という選択をしているっぽいのだが、上述した通りそういうテクニックが一切成長していないので結局発覚して大ごとになっている。そもそも社内で解決できる問題ではなくお互いのためにも"そういうプロ"の手を借りるべきだと思ってそれとなく上に進言してみたりはしているのだが動きはない。どうしよー。

週の後半は、誕生日を迎えたこともありせっかくと思い日帰り旅行。元々誕生日前後にはドライブに行くことが多く、今年も隣県へのドライブとした。山奥の沢で湧き水を大量に汲んだり、小学生の頃に衝撃を受けた施設に約20年ぶりに行って変わらぬ姿に感動したり、水路(ゲリラ豪雨の影響で濁っていたが)を見たり、高い焼肉に招待されたりした。こんな旨いキムチとハラミとレバーがあって良いのかと思った。湧き水の感想が「ちょっといいミネラルウォーターじゃん」で我ながら恥ずかしかった。
水路に沿って街を歩くと町並みの設計思想ならびに事情が見えて楽しい。ある程度の歴史がある水路だと、使われなくなった水路(乾いた側溝とか近代住宅の形に沿わない洗い場や排水路とか)の処理の仕方にも街の独自の色が見える。家か田んぼがある地域ならどこでもできる遊びなのでおすすめ。


ニチアサ(というかキングオージャー)

ここ最近のプリキュアは箸休め的な感じ。さらっとメインキャラの両親が離婚している話が出たりしていたが、当のキャラクター本人が「そんな気にしないで」的なことを言っていたので私も気にしないことにする。変身バンクとOP/EDが滅茶苦茶にきれいで可愛い。

仮面ライダーギーツがもうすぐ終わる。大詰めのストーリーなのにどこか平常運転の雰囲気が漂っているという変な状態で、ちゃんとカタルシスを伴って終わるのか不安視してしまう部分もあるのだが「この人ならこうする」という部分に関しては一貫性がある&個々の演出があまりにかっこいい作品なのでまあ大丈夫だろうと思っている。

折返しに入ったキングオージャーはシリアス寄りの回が続いて特に先週の24話がものすごく面白かった。
本作の敵である「バグナラク」は、2000年前に人類に侵略戦争を仕掛けるも英雄(戦隊ヒーローの先祖)に倒されて地下に逃げ延びたと伝わる種族である。彼らの王デズナラクは、人類と彼らの和平を目論む戦隊側の人物ジェラミー(バグナラクと人間のハイブリッド)に「英雄伝説に書かれているというだけで我々が侵略したのだと信じられているが、その真偽は今や知る由もない。後世に生まれ、事実かどうかも定かでない原罪を背負わされ、地下に幽閉され続けた我々子孫は、もはや人類を滅ぼさねば一族の汚名はすすげない」と真意を吐露する。そして、地下の燃え盛るマグマに自身が夢見た地上の光を重ね「明るい……」と感慨深げにつぶやいたのち、ジェラミーの説得虚しく自爆特攻で地球破壊作戦を仕掛ける。
ここでいう"英雄伝説"は、実は長命のものであるジェラミー自身がかつて「キングオージャーがバグナラクを退け人類を守った。彼らは地底に潜伏したが、2000年後に浮上する」程度に記述したものである。彼にとっては後者の予言パートのほうが重要だったので、自分も知らない歴史である前段については民間伝承を元に記述しそこまで気を配っていなかった。しかしこの、戦争に至る背景が不明かつ人間側の視点で記された文章が、バグナラクを純粋悪とする英雄譚に変質し、いつしか史実として扱われ、バグナラクへの敵対心・恐怖心・差別意識とともに根付いたのだ(ジェラミーは『事実や気持ちを正直に言うと差別される』というトラウマにより明瞭な表現を避けたり自分の無知をごまかしがちという設定がある)。
この伝説は作中でも幾度となく語られ、視聴者が本作の舞台設定として当然に受け入れていた内容だった。つまり、「敵を倒す正当性を『そういう設定だから』というだけで、その背景に思いを巡らせることもなく受け入れてきたのか?被差別種族の名誉回復戦争だと考えもしなかったのか?まさか、『2000年前の伝説』なんてファジーなものが異種族を殺したり国を滅ぼす根拠になると思っていたのか?」という問いかけを、ヒーローを通じて視聴者にも投げかけてきたのであり、それはもう驚いてしまった。このデズナラクというのがミミズを擬人化して悪者っぽい格好をした不気味な造形のキャラクターで、その"Death奈落"な名前も相まって視聴者の「悪そうだから悪い」という認識を強化しているのだが、この回でそれが偏見に基づいた鑑賞態度であることが突きつけられているのも凄い。
物語はその後「ジェラミー自身が覚悟を決めて決着しなければならない」という方向に向かっているので、この差別と歴史認識問題が絡んだ戦いは一旦の解決を見るらしい。本当か?
9月からは新章突入とのことで、第1章の終わり方に目が離せないのと同時に、新章への不安混じりの期待が高まっている。最終的に成功するかはさておき、戦隊ヒーローという枠組みの凄まじい拡張を目論んでいる作品だと思う。

 

音楽

思ったこと。よく「メタルとハードロックの違いは曖昧」と言われていて同意もするんだけど、特にロックンロールやブルース要素を感じるバンドはハードロック扱いされがちで、その理由もやはりここにあるような気がする。

2023年8月第1週の日記

お知らせ

nekram0nsee.bandcamp.com

これの最終曲(NEKRAM0NSEE - 20XX)にボーカルで参加しています。NEKRAM0NSEEは主催者の味クラフトがメインコンポーザーのメタルプロジェクト。ノーエフェクトのガテラル、グロウル、スクリーム、普通声など、かなり頑張ったのでぜひ。ほかもボカロ曲、正統派、ゴアグラインド、ブラックメタルなど多彩で面白いです。

 

あったこと

先週まであまりに仕事が忙しかったので今週は気が抜けたようにやる気が出ず、腑抜けた表情で事務作業とたまの外回りに勤しんでいた。

近所で夏祭りがあったので寄ってみた。「この地域ってこんなに子供がいたのか」というくらい賑わっていたし、町内会主催ではあったが地域とあまり繋がりのない自分たちもアウェイ感を感じない優しさがあった。あと焼きそばが150円とかくじ引きが50円とかめちゃくちゃ安かった。その日は屋台で夕飯を調達し帰宅。祭りの喧騒をうっすら感じながらぬるいビールも飲んだ。こういうとき、ついつい「よつばと!みたいな日だ」と思ってしまう。
私が子供の頃行ってた町内のお祭りってもっと割高な食べ物とアコギな商売ばかり(パチモンのベイブレードとかPSPの空き箱とかが並ぶ型抜き屋など)だったし屋台のおっちゃんの態度は怖かったし自分の両親が設営に深く関わっているのを見たことがない。もしかして思い出に残っているあの屋台の大半がヤクザのシノギだったのか?

観葉植物を700円くらいで買ったのだが名前を忘れてしまった。画像検索したところおそらく「セローム」というやつらしい。まだ40cmくらいだが大きく育てるぞ!

これは美味しかった蕎麦。夏の新蕎麦はどこか草っぽい香りが強いのが好き。それにしても写真撮るの下手ねえ。

大学生の時からたった数回行った程度の店だが「昔ながらの洋食屋さん」をあまりに完璧に体現している店だったので印象深かった。御殿堰の開発や色々な店の移り変わりに目も向けず変わらぬ雰囲気を保っていた店だったので、手を変え品を変え受け継がれていく店ではないだろうとは思っていたが……悲しい。

omocoro.jp

面白かった。本人が喜怒哀楽を全開にしたり子供のように本筋を脱線するものだから一見直感的に読んでるように見えるけれど、実際はその文章表現が選ばれた理由の推理や表現技法による効果について厳密なこだわりを見せる理論派なのが面白いと思う。
最近少しずつ人生で初めて買った歌集(一応自由律俳句は尾崎放哉とかちょいちょいつまんでいるけど)である大森静佳『ヘクタール』(歌集)を読んでいるんだけど、「なんかよくわかんねえな、飛ばすか」をやりまくってしまっているので、「自分はこの表現を読み取れない人間である」という状況で逃避せず、立ち止まって推理と感性で読みと感とする姿勢に感激を受けるとともに劣等感に打ちのめされてしまった。「知らんし」を逃げる理由でなく向き合う理由にする人間になりたい。

 

音楽

Deathのリイシュー盤を聴き込んでいる。今まで聞いてきたゼロ年代以降のアンダーグラウンドデスメタルのいくつかがやっていたことがチャック・シュルディナーへのオマージュだったことに気づき、己を恥じた。
昔の大御所なんて無理して聴かなくていいと思ってるんだけど、こういうこともあるのでパイオニア的存在はやっぱりチェックしてたほうが良いんだよな。オリジネーターのほうが様式が固まってないぶん後発勢よりよほど豊潤な音楽をやっているときも多いし(Deep Purpleと様式美メタル、ZEPとそのオマージュバンドとかが顕著)。

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キングギドラの新曲。タイトル通り、『真実の弾丸』の現代版という感じで、『弾丸』も若干そういう感じはあったけど、昨今のK DUBの雰囲気などからもわかるようにこの曲はもっと陰謀論寄り。抑制されたトラックとおじさんならではの渋い声の相性はとてもいいと思う。
もう彼らの新曲&このサムネということで陰謀論寄りなのは覚悟していたけど、妙に中途半端なのが逆に鼻につく。「今年の大卒の雇用調査 決まらぬ奴らの多さ 1/4がまだ」と実際の統計(リリースされた95年以降、大卒就職率はそれまでの80%前後から70%以下に落ち込んだ)を元に社会へ切り込んだ『弾丸』より及び腰になってどうする。陰謀論者なら韻謀論者(再生数増やしたくないので貼らないけどゴリゴリの反ワクチン陰謀論日本語ラップ楽曲です)くらいガチにやったらんかい。それやられたらやられたでドン引きはするけれども。
砂の惑星&AKIRA&フリーメイソンという映像もなんか……置きにいってる感が……。

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今のプリキュアのエンディング曲、明らかに夜がテーマのソフトな楽曲で、リアルタイム視聴してると午前9時前にして一日が終わるような錯覚に陥ってしまう。でもいい曲と良い映像です。

今回のBandcamp Fridayはこんな感じでした。安いものやNYPへの投げ銭中心。

 

 

2023年7月第4週の日記+簡易旧譜レビュー

あったこと

連日残業続きで、木曜日に心身の限界に達してスーパー銭湯へ。結構体力が回復した気がしたのだが土曜日に11時間寝た。厳密にはスーパー銭湯に行くことで休む準備ができたということなのかも。

最近早押しクイズのアプリ「みんはや」にハマっている。何回か同ランクでやってると、知力というより雑学暗記とクイズならではの文法と反射神経が大事という感覚がしてきたので、まあ自分に資するものではなく(体系的じゃない断片的な雑学は知識という感じがしない)あくまで暇つぶしと割り切っている。ただ、最近のオタク層に対応してるんだろうけど競馬の問題がマジで多い。ソシャゲやってるやつみんながみんなウマ娘やってると思うなよ!!!

スーパー戦隊仮面ライダーの映画を見に行った。

公開したばかりなので細かい言及は避けるけど、キングオージャーのほうが特にものすごく良いです。本編ある程度追ってる人は絶対に見てほしい。
どうせ数人しか見てないから書くけど酷暑の中歩いて映画館行った後とても空腹な状態でフライドポテトをコーラで流し込んで冷房に当たりながら超絶CGアクション見てたらめちゃくちゃ酔って全部ゲロになった。内容物を見てあすけんの間食欄からフライドポテトを消した。

 

思ったこと

地方で役職高めの人と会うことが多いという仕事柄よく聞く言葉なんだけど、ほとんどの人が目を背けたくなるような悲壮感と、その反面あなたが目を背けていないかと問いかけたくなるような決意の欠如した雰囲気を併せ持っているのが面白いと同時に「今この土地がヤバい!2023←や、バブル崩壊以後ずっとなんでつが(笑)」と思う。

上記のツイート補足したいんだけど、これは私が「バツの悪さ」を原動力に物事を前に勧めたり自己清涼のきっかけにするタイプのダメ人間だからというのもある。

水星の魔女関連で良くない話が出ていて怒っている。ただ私は根本的には同性婚賛成というよりかは婚姻"制度"(究極は戸籍制度)に反対の立場だ。ではなぜ怒っているのか、未整理なまま思考ログとしていったん書いておきたい。
結局のところ、同性婚推進と婚姻制度廃止の理念に「婚姻を万人のもとに取り戻す」という共通点があると考えているからだ。婚姻の権利が食料の権利のように万人の人生の基盤として支持される世界を望まない動きにキレているのだ。多分。婚姻制度廃止論は更に「そのためには婚姻の認可を権力が行ってはいけない」という無政府主義的な思想が絡んでくるのでまた話は変わってくるんだけど。
あと、作中の当事者に「水星ってお堅いのね」まで言わせといてその体たらくかよ、裏切りやがって、私はともかく現実に無数にいる当事者を、という、いわゆるクィアベイティングの指摘に通じる怒り方もある気がするんだけど、私は1話時点で本気でその期待をしていたのか?ちゃんと、これは当事者にとって良い作品になるんじゃないかと期待し願い、もしそうじゃなかったらと裏切りを恐れたのか?といえば多分Noだという気がする。たしか、「ここにおける"婚姻"は政治の道具であり、この攻めた台詞はオタクへの目配せに過ぎないのではないか」「最終的には自己決定権の話になるのではないか」と、かなり狭い視点しか持っていなかった記憶がある。いま自分のツイート検索したけどほぼそういう感じだった。こういう「思っていなかったけど思っていたことにすればより誠実な人間だったことになれる」ということについて、マジで嫌だけど、自分がNoだったことを素直に記録していこうと思う。
本来享受できる幸せがよくわからん理屈で享受できないという現状を追認or助長するなよ、もしかしてその行為がそういう効果を持ってしまうことに気づいていないのか、それはそれでヤバいぞ、でもそんな姑息なやり方するのはそういう浅はかさとかではなくかなり意図を感じるよな、その意図多分許せないやつだぞ……と、まあかなり断片的になってきたのでやめる。

 

音楽

有名な旧譜2枚。

Amorphis - Elegy

relapsealumni.bandcamp.com

フィンランドのメタルバンド1996年3rd。
メロデス金字塔に数えられる1作だけどなんだかんだで聴いたことがなかった。メロデス度の低い時期のイメージが強かったのが理由かも。
めちゃくちゃすごいアルバムだった。トラッドと70年代プログレロックとメロデスの融合として完成形といって良い。土着の香り漂うリフ、クリーンボイスも織り交ぜたボーカル、スピードやや遅めでメロディ重視の曲調が全てハマっている。タイトル曲はデスボイス入りのバラードに挑戦しておりこれも完璧。
名盤ってちゃんと聴いたほうが良いな。

 

シャ乱Q - 勝負師(ギャンブラー)

www.youtube.com

1995年5th。シャ乱Qはズルい女とシングルベッドしか知らないんだけど急に前者を聞きまくりたくなったのでブックオフで購入。ズルい女含めてモー娘。にもつながるファンク系路線の楽曲も多いが、後半は多様なロック系楽曲をつんくのクドい歌い方とキモい恋愛系歌詞でまとめ上げる作風に寄っていき、多彩なんだか強引だかわからなくなるような感覚に襲われて面白くなってしまう。シングルベッドはじめ、シャ乱Qのバラードって笑っちゃって苦手かも。
おすすめはファンキーなワウ&カッティングギターと古いディスコみたいなキーボード、ねっとりしてキモいつんくのvoがなんかいい感じにマッチしてしまっている1.「さんざん言ってたんだぜ」、90年代の売れ線って感じの爽やかな2.「ドラマチックに」、言わずもがなの4.「ズルい女」、軽薄なオールドスクールロックンロール7.「Robert」、強烈なドラムソロから始まりクソキモい歌詞と汚いアナログシンセSEがガレージロック風の楽曲に乗る11「今すぐ逢いたい」あたり。

2023年7月第3週の日記+簡易音楽レビュー(Sordid Clot)

あったこと

仕事はやることが急激に増えて心理的負荷が増えた。なんか毎週こればっかだな。上司が体調を崩し公的なアレコレを代理したことの緊張感も負荷の理由かも。これ書いてて思い出したけど早出も残業も多い週だった。来週はもっと多いが。

風邪は「治りかけ」が一週間以上長引いた。後鼻漏が酷く、それにより喉鼻のコンディションが悪く、鼻をうまくかめないせいで顔に余計な力が入り顎が慢性的に筋肉痛、それによって頭痛も……と体調的には散々な一週間だった。そろそろ落ち着く気配を感じるのだが。

シャニマスのライブがあったが、もうなんか配信でアイマスのライブを見る楽しさが全然味わえない人間であることがこの3年間でわかってきたので見ていない。でもTLを見るとやっぱり気になる。

3年ぶりくらいに隣町のブックオフに行ったらメタルの品揃えが凄まじくびっくり。Deathの再発を始めとしたRelapse作品が価格帯を問わず大量、スラッシュメタルグラインドコアメロスピ、ゴシック、ハードコア……まんべんなくあるのが不思議だ。未開封品もかなりあったので、音源を大量に積んでいた誰かが死んだのではないかと本気で思う。
私が高校生の時、最寄りのブックオフに突如John Zorn関連作品が10枚以上増えたことがあり、小遣いはたいてほぼ全作買った思い出があるが、その時以外全くそういった作品が入らなかったのと、レア度もへったくれも無い一括っぷりにマニアの死を感じたな。

久しぶりになか卯に行った。何故か、いつ行ってもその美味しさに対して満足度が高くない気がする。

Googleの検索画面みたいなTwitterクライアント「ぼすきたモドキ」が機能停止。仕事が少ない時期の時間つぶしによく使うので寂しい。今年の年末はどうしようかな。
なお、モドキじゃない本家「ぼすきた」は現在作家として活躍する柞刈湯葉氏が作ったサービスで、2019年にサービスを終了している。

 

思ったこと

ここらへんをベースにした物語とか書けたらそれなりに面白そうだ。もうありそうだけど。

 

音楽

Sordid Clot - Raging Of Noble Rots

sordidclot.bandcamp.com

ロシアのゴアグラインドバンド2022年作4thアルバム。NYP。メタリックハードコア系譜のミドルテンポを多分に含んでブラストビートがそこまで重視されないタイプの、いわゆるモッシュゴアスタイルなんだけど、ゴアグラインドにありがちな「オタクorエログロorスカトロ」の露悪趣味が一切ないのが良い。ヘヴィなサウンドながら音抜けの良いスネアなどで音像全体はくぐもらせないサウンドメイクも個人的にツボ。
ブラストビートが少なめなのでグラインドにしてはBPMが低めなんだけど、リフが意外とメロディアスで、モッシュパートとダンサブルなパートが多いので体感として遅い印象を与えない。ピッチシフトボイスながら結構多彩な声色を使い分けるVoが楽曲の多彩さに貢献している。
エログロなしとは書いたが、歌詞は一般的なデスメタルの範囲内でグロい曲もある。ただしボーカルスタイルのお陰で歌詞は一切聞き取れないので苦手な人も気にしないで良い。voも明らかに歌詞を無視して叫んでるし。
モッシュゴアの音源ってどうしてもGUTの近年作品等の一部を除いてB級クサさがキツい上にそのショボさがジャンルのユーモアとして肯定的に受け止められやすい事が多くてハマれるバンドが少ないので嬉しい出会いだった。

2023年7月第2週の日記&簡易音楽レビュー(Infernal Hate, Japanese Noise Comp.)

あったこと

週の頭に喉の風邪を引いてしまった。今日までにだいぶ回復し、今は治りかけの状態。家に新型コロナの抗原検査キットが余ってたのでせっかくだから使っておいた。陰性だった。
風邪のひき始めに、半年以上前に新型コロナにかかった時に服用していた風邪薬の残りを使っていたのだが一向に効き目がない。よくみたら使用期限が2年前に切れていた。

「ベンザブロックLプレミアム」を買って飲んだら笑っちゃうくらい効いた。薬の使用期限って意味があるらしいです。
実は新型コロナ罹患時も同じミスをしている。

ugogg.hatenablog.jp

当時のブログで「新しい薬」と表現しているが、これは「使用期限が切れて1.5年しか経っていない」という意味で使っていたらしい。我ながらいくらなんでもリテラシーが低すぎる。みんなも古い薬は捨てて新しい薬を買おう。

仕事は急な外回りが入って早出や遠出が相次ぎ全然進まなかった。最近全然仕事に身が入らない。お腹も妙に弱かった(風邪だったからか?)。新規開拓営業に行った会社の社長がめちゃくちゃスピリチュアルに傾倒しており、ずっとチャクラと波動の話に乗っていたので疲れた。なまじ本気で対応してしまったので取引につながってしまった。担当者は私だ。グエ~~~~~~~~

食事は先週から引き続き「山形のだし」を食べまくっている。ぶっかけ蕎麦の薬味として100gほどドバっとかけてしまうのがおすすめ。鰹節も一緒にのせること。さっぱりしすぎて物足りないときは天かす(袋で売ってるやつじゃなくて惣菜コーナーで売ってるやつ)もかけると良い。あすけんで定点観測しているが、油断した日を除けばカロリーコントロールはうまく行っている方。オートミールをほぼ毎日取れているので食物繊維量もいい感じだ。タンパク質が足りなさすぎるので妻の習慣に倣って足りない日はプロテインを飲むことにした。ザバスのリッチショコラ味。タンパク質を取る以上腹筋ローラーのサボり日を減らしていきたい。風邪が治るまではやらないが。

 

情報

嬉しすぎる。東北初出店じゃないかしら。東北にはすでに鳥放題という焼き鳥居酒屋チェーンがあるが、少なくとも山形駅前の店舗は料理の提供が凄まじく遅いのと接客が笑っちゃうくらいカスなので「トリキとトリホでどうしてここまで違うのか」と長年思っていた。

 

音楽

Infernal Hate - The Order of the Black Kestrel

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先日のExhumed来日ツアーに帯同したスペインのブルータルデスメタルバンド2022年4thアルバム。デジタルリリースはなく、各種サブスクかCDで聴ける。
ブルデスにしては複雑さは控えめ。時折エスニックなメロディを散りばめるところはNile感があるが、ミドルテンポかブラストビートかというシンプルで突進力のある楽曲群は先達と十分に差別化できている。Behemothからブラックメタルを引いた感じというと近いかもしれない。おすすめ。

Various Artists - Capturing The Wind, a Japanese Noise Compilation

www.youtube.com

アメリカのレーベルDada Drummingより今年リリースされた日本ノイズミュージックコンピレーション。大御所のGovernment AlphaやAstro、近年の日本ノイズを代表するKazuma Kubotaやscum、更にはローカルシーンを背負う面々(北日本でいうと新潟のSpore Spawnや宮城のhiroyuki chiba)などがバランスよく参加。
Government Alphaのおなじみ電子爆音から幕を開け、どちらかというとハーシュノイズとカットアップハーシュ系の楽曲が多く並ぶ。一曲通してビート/メロディ/ドローン等の、いわゆる"うるさくない""音楽らしい"アプローチをとる楽曲は無し。
ただ、ASTROの楽曲には映画と思しきサンプリング音声が組み込まれたり、Kazuya Ishigamiはハーシュノイズに侵食されていくダークアンビエントのアプローチを取ったり、Spore Spawnの楽曲はくぐもった金属的ドローンが絶叫とハーシュノイズに取って代わられる構成であるなど、ハーシュノイズ以外の要素を緩急としてうまく取り入れているアーティストも多数。
一方でKazuma Kubotaは、てっきり彼のトレードマークだと思っていた優しいアンビエントとハーシュノイズを対比させる手法を使わず、電子雑音と金属音がカットアップで混ざり合う鋭くもいい意味で整合性を感じる楽曲を提供。
最終曲はKazumoto Endoと韓国打楽器奏者・香村かをりのデュオによる新潟でのライブ。Endoの緩急がついた電子的なハーシュノイズに対してパーカッシブだったり金属効果音的だったりと多彩なアプローチをとる香村が面白い。
このコンピの特徴として、上述したようなうるさめの楽曲群なので「飽和したデカい音がめちゃくちゃに鳴っていると痛快」というノイズミュージックならではの原初的な快楽がバッチリ味わえることと、どの楽曲も3~4分にまとめられていることが挙げられる。長すぎず短すぎずのちょうどいい長さで切れ味鋭い騒音がたくさん聴けるので、ノイズファンがヘビロテしやすいのはもちろん、入門盤としてもちょうどいい。全曲が現役世代の新曲だし。
2023年において「現役の日本ノイズを漁りたい」「ノイズ聴いてみようかな」「ノイズちょっと聴いてみたけどメルツバウは多すぎるし非常階段は古いインプロっぽいしボアダムスはノイズじゃなかったしメタルマシンミュージックは駄作だったんだけどどうすりゃええねん」などのニーズに対して最適解となりうる1枚。デジタルリリースがないのが悔やまれる。CDを買おう。

noisegrind.official.ec